デザイナーについて
デザイナーを名乗る奴は大体信用ならない奴である。
デザイナーというのは、大体SNSのアイコンが白黒でスカしており、親からもらった名前の漢字も英語で表記している親不孝者である。
デザイナーというクリエイチブな肩書きに陶酔しており、得てしてこだわりが強く、自身の変なやり方に誇りを持っておられる。
期日を踏み倒すことをかっこいいと思っていて、テクニカルな知識を噛み砕くことなくドヤ顔で語りがちである。
実際にはそうしたデザイナーの方が少数派なのかもしれないが、そういう輩のせいでおれはデザイナーを名乗ることが逆に恥ずかしい。
仕事何やってるの?
「WEBの見た目つくり人(びと)」だよ
と答えるしかない。
WEBもちょっと恥ずかしい。WEBの仕事やってる奴もだいたいマウントを取ってくるからだ。この業界は、WEBを作るのが仕事なのか、マウントを取るのが仕事なのかわからない奴が多い。
デザインの仕事は大変だと思う。
見た人が「イケてる」と思わなければ、その仕事は全部失敗になってしまう。
そんな不安定なゴールがあるか?
前職は変な会社だったので、デザイン業務も遊びみたいなもので、自分好みにテキトーに作ったのが通ればヨシ、通らなければお前のセンスがないんじゃぐらいの気持ちだった。(最低男)
今はちゃんとした会社なので、知らん人たちに「提案」しなければならない。
通ればヨシ、ではないのである。通らなければダメで、存在意義を失ってしまう。
ダメだった瞬間、そいつはデザイナーでも何でもなくなり、払ったお金を使ってダサいのを作ってくる「きもい奴」になってしまうのである。
怖すぎる。
何が怖いって、答えがないところが怖い。
同じWEB制作でもコーディングの場合は、違ってても「大変失礼致しました!」って言っておけばいいので、楽勝である。
それに目的のものを作るのに必ず答えがあるので、理論上考えれば誰だってできる。
難しすぎる時はどこの職場にもいる「エンジニアの長老」みたいな人に聞けばいいし、その人でもダメだったら仕方ないねってなる。
聞くときにちょっと人見知りが辛いだけである。
正直おれはデザインのこととかよくわからんのである。
なぜならただの「作り人(びと)」だから。
昨日、初めてそういう経験をして怖かったから勉強しようと思った。まだしてないけど。