尾ひれ100%ブログ

服に7つのシミを持つ男プレゼンツ

山登りの意図

秋晴れ爽やかな今日この頃いかがお過ごしでしょうか。

私はソロソロ卒論に取り掛からなければなりません。

今日は久しぶりに大学へ行きました。

思えば大学二年生の頃以来、マトモに勉強ということをしていなかったので、懐かしい気持ちになりました。

このところ、就職活動の幻影が常に頭にあり、四囲の現実に目がいくことがない毎日でした。

今日大学に行くことで、初めてその幻影が払われた気がします。

久しぶりに景色を見た思いでした。

二年前と同じ、健やかな目で通学路を見ました。

仕事でもなんでも、やるべきことがそのままにあると、不安が頭を支配して健やかな心を失わせます。

会社で働くようになって、四囲の現実に気を配る余地は残るのでしょうか。

それができなくなることはとても嫌です。


一昨日、山に登ってきました。

私の趣味は、服と映画とキャッチボール、あと温泉と山登り、筋トレです。

でもその実いちばん時間を割いているのはモンストです。

私はたまに山に登ります。ちゃんとした靴もあるのです。

でも服は高いので、買いません。破れたヒートテックのタイツに短パンを履き、無印良品のネルシャツを着こんで見た目それっぽく整えます。

機能性はないので、下山する頃にはネルシャツは汗でめちゃめちゃ冷たくなっています。

山を登る際、どこまで装備を整えるかというのは考え物で、今は筋肉の運動をサポートしてくれるタイツとかもあると聞きますが、そこまですると、何やらズルのような気がするし、でもそれを言ったら靴を履くこと自体もズルであり、本当の山登りとはふんどし一丁はだしの男塾で挑むものである、というふうになってしまうわけであります。

考えた末、山登りのために、山登りの時しか使わない装備品を購入するのはアウトということにしました。

なので、ノースフェイスのウィンドブレーカーはOKです。無難な上着として街中では大活躍です。ただし高いので私は買えません。

トレッキングシューズは、キアヌ・リーブスがジャケットジーンズに合わせて街中で履いたりしているので、OKです。

山登りとはつらいものです。自然の美しさなど感じる余地のないものが、あるべき山登りです。

おとといも、下半身が使い物にならないくらい疲労しました。

半分をいかないくらいにもう泣き言止めやらぬ次第でありました。

それでもなぜ登るのか、といえば、やり遂げた後の快感のためでしょうか。

もっといえば、下山後の温泉のためであり、さらに言うと、温泉後の一杯のビールのためでありましょう。

疲れるために疲れる。健康的に疲れるため。筋トレに似ています。

筋トレした夜は、風呂が気持ちよく、ビールなんかも飲んだりして、満たされた気持ちで寝床につけるものです。

しかし、よく考えてみれば、その日したことといえば、持ち上げる必要のない重いものを勝手に自分で持ち上げて、降ろして、何かやり遂げた気分になって帰っているだけです。

山登りや筋トレがむなしい行為だとは思いません。

むしろそうした客観的には無為な行為から沸き立つ個人的な感情こそが、我々の人生を支えるのです。

それを言ったら、ビジネスで成功することも、無為な行為です。

しかし同じように、仕事に一生懸命になり幸福感を得ることが、たとえ四囲の現実を忘れた行為であろうと、否定すべき行為にはなりえません。

仕事で幸福感を得られるならば、休日は現実に戻ってこられるでしょう。

そうなれば、社会的にも円満で良いのですが、そうはならそうな予感がします。