尾ひれ100%ブログ

服に7つのシミを持つ男プレゼンツ

くろはえの

夏休みに松野くんと別府に行った時、戯れに詠んだ俳句が、佳作入選したという。



あれは、有名な「地獄巡り」の一角、白池地獄、俳句を投函するための郵便受けがあった。

その郵便受けはボロで、朽ち果てかけていたが、機能していた。

優秀賞に選ばれた句は、記念碑が彫られるという。

仮にも私は日本文学を学ぶ男(和歌の演習:評価C)、かくなる機会、逃してなるものか。逃すまじ。エブッシリョウシュ。

ちなみに松野くんは経済学部で証券会社に就職するようなシュッとした男なので、俳句に関して特に縁も所縁もない。

二人でウンコみたいな句を小一時間詠み合い、中でもマシなものを書いて投函した。

良い句が浮かばないのは、白池地獄が地獄とは名ばかりの要するにただの湯煙の立つだけの池であり、正直情緒もへったくれもないからであった。

また季節が初夏だったために季語のチョイスも難解でよくわからなかった。

そのために私はGoogleで「梅雨 季語」と検索し、「黒南風(くろはえ)」などという生まれてこのかた用いたことが一度もない初めましてナイストゥミーチュの奇怪な単語を季語として投入した。

結果典型的気張りすぎて喧しい一句ができてしまった。

一方松野くんは素直に「夏草や」とか書いてツワモノどもが夢の跡になりそうなさわやかな句を詠んでいた。

日本文学科として己を恥じるべきである。

これからは日頃から俳句の一つも詠む学生になろうと思った。


我々の句はこれです。

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優秀賞はこちら。さすがに上手ですね。

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