新宿は雨
こんにちは。ジョニーデップです。
日本語もだいぶ上達してまいりました。
この留学、何度目かの風邪をひいております。
日本で風邪をひいたとなれば、その日のうちに学会の油そばを食べてただちに完治させることができるのだが、ここアイルランドではそうもいかない。
学会の油そばは、実は百薬の長でもある。あの爆発的な熱量は摂取した者の体力を一時的に鉄人のそれへと底上げするので、どんな風邪もすぐ治る、ような気がする。
アイルランドではよく風邪をひくし、しかもそれは毎度長引く。
なぜかといえば、The weather is shit.だからである。雨が多く、天気が変わりやすいということは、風も強いし気温の変動も激しいのだ。
こんな国はさっさとマントルに飲み込まれてしまえばいいのである。
加えて、おれ自身もともと体力のあるほうではないにも関わらず、不衛生な台所で不衛生な食器を使って食事をつくっていたり、定期的に不必要な筋力を酷使して慢性的な体力低下に陥っているといった理由もある。
なのでこの三日間は自室で怠け者の物まねをすることを強いられている。
怠け者の物まねは全然おもしろくないし、基本的に暇なので、寝たふりをしている。
炊飯器を活用した疑似加湿器により部屋の湿度を亜熱帯モンスーン気候並に爆上げし、はちみつを過剰に飲み続けたことが功を奏し、現在では大隈カレー(具なしカレーライスのこと)大盛りを平らげるまでに回復したので、明日には人間の生活に戻れそうである。
今週は木曜までにテスト勉強とレポートと部屋の掃除をしなければいけないので、本当はこんなことをしている暇はないのである。
大学は我々の母親ではないので、我々クズどもの風邪が治るのをいつまでも待ったりはせんのである。
さっき「シン・ゴジラ」を観た。
そもそも日記が書けるのならば、レポートも書けるはずである。
しかしそれは机上の空論に過ぎない。理屈だけで物を論じることは、しばしば意味を持たない。今はシン・ゴジラの話である。
この前、留学来て邦画を観てんじゃないよと言われたが、留学に来てまで洋画を観る輩のほうが私は理解できない。
私が観た映画直近の3作は「シン・ゴジラ」「酔拳」「スパルタンX」である。
もう留学も終わりである。
グローバル化の波に逆らい、ひたすらに個の意識を強めるばかりのこの留学であったが、ひとつ悟ったことがある。
人は髪を刈りあげるとなんだかスース―して風邪をひきやすくなる。