尾ひれ100%ブログ

服に7つのシミを持つ男プレゼンツ

さよならパーティー

スポーツジムの営業時間は、平日8:30~22:30・休日8:30~18:00である。
おれが住んでいる寮は文字通りスポーツジムの中にあるので、いつでも何度でも行けるのだが、習慣として日の出ているうちに筋トレはしたくない。
そういうわけで、土日は筋トレをするのが難しい。
平日はクラブがあるのもあって、今のところ週2回しか筋トレができていない。
まったく足りない(中山きんに君)
とはいえこの2回もわりと無理して捻り出している。
今週について言っても、昨日は例のジャパニーズソサエティーの活動があって、本当は筋トレをする予定はなかったのだが、あまりに筋肉が疼くのでジムに行くために途中で切り上げてきてしまった。
昨日は背中と胸と足を、今日は肩と腕と腹筋を鍛えた。
部位を日によって分けだすなど、いよいよ本格的にトレーニーじみてきている。おれもそう遠くない未来に取り返しがつかないぐらい筋肉モリモリマッチョマンの変態になることだろう。

昨日参加したジャパニーズソサエティー、J socについて少し書く。
J socとは、大学内の日本語好きな学生が集まるサークルのようなものである。
J socの外で出会ったガイジンにも、日本のサブカルチャーが好きな人は案外多い。
ジブリ作品は聞けば結構な人が観ているし、日本のドラマが好きという人もいた。「花より男子」が人気。
ジャニーズをかっこいいと感じる感性が西洋人の女の子にも備わっているとは、驚きである。
それまでおれは白人の女の子はみんな胸毛もさもさで筋肉バキバキのカウボーイみたいな男が理想なのだと思っていた。ちなみにおれの理想はそうある。
初対面のマッチョなアイルランド人が、おれを日本人と見るや否や、「NEW GAME!」観たことある!?と、迫ってきたこともあった。
おまえそんな図体でオタクアニメの画像を見せてくんなよと思った。

昨日はJ soc初めての活動だった。
例によっておれは新しいコミュニティに飛び込むのが憂鬱すぎて、「ウオ~~行くか行くまいか、ウオ~~~」などと言いながら自室でもぞもぞしていた。
昼間は友達に「行く行く行くッショ」などと余裕こいて言っておきながら、いざ直前になると途端に憂鬱になる。
「みんなが友達を作りに集まる」コミュニティがおれは苦手だった。
結局、「え~い、行ったれ!」と言って行った。

行ってみると、結構な人数が来ていた。
意外に知り合いの日本人は少なかった。
初対面の日本人が何人かいたが、なぜか全員死ぬほど格好がださかった。そのダサさたるや、もはや困惑するほどであった。
彼らは同じ大学で、都会から離れた大学なのだろうか、などといろいろ推論してしまうぐらいに意味不明だった。
あまりにダサいので、そのことがずっと頭の片隅で気になってしまって集中できなかった。
ガイジンらも、なんだかクセが強い格好をしている人が多かった。
まあそれはわかる。外国人で日本に興味がある人らは、こちらの所謂サブカル系の人種なのだろう。
マテヨ、なるほどそれを見越して日本人側もオタク系の輩が集まったということなのか?いやしかしあのだささはオタク系とかそういうので片付けられるようなものではなかった。何かもっと異様な・・・・・

したことといえば、外国のレクリエーションだけだった。(泣く子も黙るつまらなさだった)
筋トレをしていればよかったと思った。
帰るタイミングと、彼らのだささについて終始考えていると、レクリエーションは終了し、「ウォーターボーイズ」を観る体勢に入りだした。
正直ウォーターボーイズはちゃんと観たことがないので観たかったが、この場で観るのもなんだかだし、むしろこの場で観てしまうのが勿体無いような気がして、そのタイミングで出てしまった。
出ると、同じく早稲田から来た友人(彼のメアドはラグビーボーイ)が他大の女の子たちに向かって、演説するかのごとく立ちながらにして身振り手振りを大袈裟に話をしていたので、「なんだこいつは」と思ったが、他大の女の子に顔見知りがいたのでちょっとだけ会話に加わった。
そうしていると、J socの部屋から一人同じように抜け出してきたガイジンの女の子がいたので、シンパシーが通じるかと思い、追いかけて話しかけた。
聞くと家がここから二時間かかるところにあるために早く帰らなければいけないので抜けてきただけらしかった。
バスと電車と自転車を乗り継ぐらしい。正直イカれてやがると思った。この国は度々前時代的すぎる。
大学でも日本語を勉強しているらしく、それほど日本に興味を持ったきっかけを聞くと、ヴィジュアル系バンドと言いかけて、自虐的にそれを流そうとした。
たしかにV系が好きな輩は、日本でも大概ろくでもない奴らだというイメージを持たれがちだが、かく言うおれ自身が高校一年生の頃、当時仲の良かった友人の影響からV系ばかり聴いていたろくでもない男だったので、そのことと共に好きだったバンド名を幾つか伝えると、数少ない理解者を見つけたかのように喜ばれた。
おれが期待していたシンパシーと違ったが、共通の趣味を見出せたことで、継続的な友人になれそうである。

まったく、貴重な青春時代の音楽のお伴に何になることもない曲ばかり聴いていたとして今では後悔しているが、こうして新しい交友関係のきっかけとなるのなら悪いものではなかったと思える。
他にも、テニスや筋トレなどの経験も役に立っているし、どんなにくだらなくとも趣味が広いに越したことはないと月並みなことを実感した。

それにしても、どの行動が吉と出るかはまったくわからないものである。
こうも偶然性に幅を利かせられてはやるせない気持ちになるが、とにかく最初の一歩であるところの、新しいことから逃げないということだけは確実に吉に通ずる。
頭ではわかっているが、中々これが大変。逃げられなかったらいいんだけど、なにせ逃げられるから。

今夜は、早稲田の奴が主催で日本人と日本が好きな外国人を呼んでのパーティーがあったらしいが、おれはその時間筋トレに逃げていた。
勘弁してくれ。おれはヘタレなんだ。
でも今日は昼飯の時にフランス美人とたくさんお話できたのでOK、そうだろ?


#アイルランドあるある
食卓の半分がジャガイモがち♪