You always hurt the one you love

この土日は暇であった。
土曜日、小旅行のツアーがあったのだが登録を忘れたのである。
後で聞けばフラットメイトのフランス美女も行ったとのことだったのでなおさら行くべきであった。
おかげでおれはこの二日、親子丼と食パンしか食べていない。
食のレパートリーがあまりに少なくてうんざりする。
しかし親子丼以外の料理を作りたくない。なぜなら親子丼はとても簡単だからだ。
何もおれは調理方法だけについて簡単と言っているわけではない。
親子丼は米、鳥肉、玉ねぎ、しょうゆから成る。これが素晴らしい。
まず玉ねぎは、野菜の中で断トツに持ちが良く、汎用性も高い。
キャベツやニンジンは汎用性が高い一方で三日程度しか持たない。
ブロッコリーやピーマンは栄養価が高いが、用途が限られすぎる。
卵も一度買えば十個手に入る上に、汎用性がめちゃむちゃ高い。だいたいの食べ物には卵が入っている。使おうと思えばどの料理にも使える。何ならそのまま飲める。
鳥肉は調理が楽。切りやすい。一パック五切れ入りのものを買えば五食分になる。
アイルランドのスーパーには豚の細切れ的なものがないので、鳥肉以外の肉はすべて肉塊か挽肉なのである。
鳥肉以外の肉はコスパが悪すぎるし、他に様々な食材を揃えなければならない。おれは一週間に一度しか買い物に行きたくない。
クックドゥでもあれば別だが・・・・

如何に引きこもらないかということ、などとものものしい顔で語っておきながら、この二日は基本的に引きこもりであった。
昨日は洗濯をしたり牛乳を買いに行ったりジムに行ったりした。しかし休日営業で18時に締め出されてしまい、おれの筋肉が不満気に舌打ちするのを聞いた。
そういえばベンチプレスで死にかけた時、マッチョなおじさんが助けてくれたのが面白かった。
やべえときは遠慮せずに誰かに助けを求めろよな！という感じのことを言っていたと思う。
夕食時に3人目のフラットメイト戦士に会えた。またもやアイルランドの女の子であった。
その夜から少し風邪気味になり、今日も少し調子が悪かった。
悪化しないことを祈る。

今日、早稲田の奴がひとり、脳溢血か何かで病院に搬送された。
言語機能が失われており、手術をするようである。
他の仲間が連携をとって救出できたので大事にはいたらなさそうではあるが、突然の他人事でない事件に気が滅入った。
こういう時に率先してアクシデントの解決を目指せる人間が多くいることに感心する一方で、何もできなかった自分を情けなく思う。
グループラインに投稿された助けを求める意味をなさないメッセージが怖かった。