尾ひれ100%ブログ

服に7つのシミを持つ男プレゼンツ

如何に引きこもらないかということ

留学において最も身近な課題として、いかに引きこもらないかということが常にある。
つまり、今のところ授業は少ないものの、学校側は課外活動や新歓パーティなどを毎日のように開催しているので、それに参加するか否かを決めるのは自分自身であるということである。
おれは留学とか関係なしに放っておけば家でスプラトゥーンをやり続けるような引きこもりなので、楽を言えばそういうものに参加はしたくない。
しかし留学に来ている以上、そういうものに参加すること自体が留学を留学たらしめるのであることは自覚している。
なのでいくらズンドコパーティーに気圧されようとも、やはり何らかの形でソサエティに関わらないわけにはいかないのである。

昨日は授業の後、共用のキッチンで飯を作って食べていたら、待望の新人が登場して、初めて自分のフラットメイトとまともに会話ができた。
フランス人の美人であった。ヨーロッパには基本的に美人と男前しかいないようである。
聞くに我が家のフラットメイトは、例のパンクなアイリッシュガールとその他にもうひとりガールがいるらしく、定員は5名なので、彼らにおれとフランス美人をいれれば残るは1人ということになり、先日ラウンジで遭遇したマッチョなネイティヴスピーカーらしき男たちのうち少なくともひとりはどこか別の部屋からやってきた男ということになる。
おれはキッチンを物凄い汚すので、早めに使い方のルールを決めないと、自分でもどんなとんでもないことになるかわからないので、一度全員で集まりたいものだ。

その後はジムで筋肉の躍動に心酔し、サウナとスパを満喫した。
同じ早稲田からの留学生はこころなしかマッチョと男前が多いので、行けば誰かしらジムにいるのが気楽である。
この留学は筋肉留学も兼ねようと思っているので、日本に帰る頃にはブルース・リーに激似になっていることだろう。

ジムで男性ホルモンを爆発させてから、夜は、例の気障な関西人に誘われたのでまた懲りずにパーティーに行ってきた。
大学から少し離れたクラブじみたところで開催されていたので、バスストライキによりタクシーで向かう羽目になった。
早稲田の女の子が何人か来ている他には日本人がこれまでのパーティーより圧倒的に少なく、より本場の雰囲気があった。
基本的にズンドコやって酒を飲み、躍り狂うのは同じだが、室内が広く、暗がりでいちゃつくアベックがいたり、途中からエッチな格好のお姉さんがステージで踊りだすなど、全然馴染めないにも程があることこの上ないったらありゃしなかった。
異質な人間性を目の当たりにした一夜だったが、なんだかんだ面白かった。
しかし二回目は結構である。

今日で英会話の講習は最後となった。
来週からは大学の授業が始まり、それに参加していく。
しかし未だタイムテーブルが掲示されておらず、暴動が起きそうになっている。
先生のカロルは、おれがいつも陰鬱な表情をしているからか、やばい生徒だと思っているらしく、最終日の今日はたくさん励ましてくれた。
おれは「イエイエイエーイ」と言いながら「おれは見た目よりひょうきんだから安心しろ」とテレパシーを送っておいた。
カロルはフルハウスのジョーイに激似なおちゃらけおじさんで、Good manだった。サンキューカロル。

授業が終わり、飯を食った後は来週から始まる週2回の早稲田生向けの英会話講習についてのガイダンスが行われた。
早稲田生だけで授業を行うというのはどうかと思うが、仕方ない。

そして今夜は市街で一年に一度のカルチャーナイトなる、多くの博物館の入場料が無料になったり、各種イベントが街中で行われるお祭りが行われると聞いて、何人かの早稲田生と行くことにした。
最初は死ぬほど不仲だったが、今では一緒に遊びに行っても楽しめる程度には仲良くなれたのである。
パーティや市街への観光は、めっちゃ格好つけた服を着れるところが良い。

バスは依然としてスト中なので、市街へは歩いて行った。
まずはトリニティカレッジで、ケルズの書と図書館を観た。
以前ひとりで行こうとしたが、たかが古本に9ユーロという高額な入場料に困惑して帰ったところである。しかし今日は無料、行かなくて良かった。
内容は思っていたよりずっと良かった。
ケルズの書にあるユニークな絵画や、はるか天井まで本棚が連なる図書館の様子は壮観であった。
一緒に行った友人にも感性を同じようにする人がいたおかげでゆっくり観ることができたのも良かった。
ソクラテスとの一枚。これがこちらに来て初めての写真である。



その後はウイスキー博物館蝋人形博物館など行きたかったが、物凄い人数が並んでいたので諦め、何とかという教会の博物館に行ってきた。



怪しい外観。
外には屋台が並ぶなどお祭りの様相を呈していた。

夜のシティセンターを歩くのは初めてだった。
路上アーティストやパブから漏れる演奏と、街灯が照らす西洋の街並みが相まって景色は「ミッドナイト・イン・パリ」のそれを思わせ、素直に心地良く感じた。

最後に行ったチョコレート工場は、機会の故障でただのワイン屋と化しており、アイルランドのおざなり感をまた思い起こされた。
タイムテーブルを更新しろ。

今日は単純に観光を楽しんだとして良しとしよう。
まだほとんど聞き取れない状態で来週から始まる授業と一向に更新されないタイムテーブルには不安しか覚えないが、なるようになっていくつもりである。