尾ひれ100%ブログ

服に7つのシミを持つ男プレゼンツ

昨日寮に引っ越しました

ぼくは愛校心の欠片も持ち合わせちゃいないが、早稲田の町は好きだ。
大学を中心に、泥臭い飯屋が並び、古臭い住宅街がそれを囲っていて、黄昏時にはたくさんの子供達とすれ違う。
大学の周辺には神田川と桜、緑の生い茂る鶴巻公園、小汚い銭湯、実用的でない交通機関筆頭の都電荒川線などがあったりする一方で、幾つもバスが走っており、市街へのアクセスも良い。
そういったなかにある広大な早稲田キャンパスと大隈講堂は昭和的なアカデミズムを感じさせて心地良い。
最近になっておしゃれなカッフェや立派なマンションが建てられてきていたので、数年後にはこの様相は一変していることだろう。
少し前の退屈な毎日が恋しい。
日常が異化されたことで幻影的な哀愁を感じているだけかもしれない。
ダブリンの町は哀愁もクソもないわけだが、これから愛着の湧くことを期待しよう。

まったくぼくはこの哀愁というやつを愛していて、一向にこの陰鬱な性格は矯正されないしするつもりもない。
そんなぼくには、先ほどまで寮のすぐ側にある学内のバーで行われていた新歓パーティーなどもなかなか肌に合うものではない。
大学が主催しながらアパートの真横で深夜0時までずんどこやってるのだから異常と言わざるを得ない。どういう了見だ。全然寝れん。
昨日も別の場所でパーティーがあり、いずれも参加したものの、ただただ西洋人のお祭り騒ぎ力に圧倒されるばかりであった。河野りょうレベル100みたいなのしかいないんだぜ。
しかし突然西洋人のセクシーギャルたちが連続で一緒に写真を撮ってくるという、最大風速400mの局所的なモテ期を観測したことを特筆したい。今日はこれだけ覚えて帰って欲しい。
ネイティブの英語話者は早口で何を言っているのかわからないので他の国からの留学生と何人か話をし、それ以外は、京大の気障な男と一緒にいた。
というか今日に限ってはずんどこがうるさすぎて会話どころではなかった。
なのでおれはその気障な男と一緒にめっちゃすかしていた。
交友関係も少しずつ広がってきているのは良い傾向である。
パーティーも、雰囲気だけでも面白いものがあった。と思えるようにもなった。

今日は授業終わりに早稲田の連中と銀行口座を開設したあと、大学から徒歩15分の場所に位置するショッピングセンターへ新生活の買い物に出かけた。
一気に買い過ぎたので総重量100万kgの買い物袋(うち2kgはプロテイン)を両手に帰ることになってしまい、僧帽筋がめちゃめちゃに発達した。
愚かなことに総重量100万kgの中にフライパンを含めることを忘れたので、一緒に買い物に行った早稲田の男に調理器具を借りるはめになったが、そのおかげで彼のフラットメイトであるドイツ人の美人とお近づきになれて最高にバッチグーであった。
夕飯には米が手に入ったので親子丼を作った。
一万年と二千年ぶりの日本食に涙がちょちょぎれた。

自分のフラットメイトはというと、おれの他に4人いるはずなのだが、誰ともまだきちんと話ができていない。
ネイティブ英語話者のパンクファッションな女の子と挨拶程度の会話をしただけで他はまだ会ってすらいないのだ。
ちなみにそのパンクな女の子は5人ぐらいのさらにパンクな見た目の友人をロビーに連れ込みなにやら馬鹿騒ぎをしているなと思ったら、あとで見ると無数の酒瓶がロビーに散乱していた。
正直ちびりそうになった。なんちゅう。
おしとやかなドイツ人の美人と交換して欲しい。