尾ひれ100%ブログ

服に7つのシミを持つ男プレゼンツ

対G特別作戦日誌

今日は少し前の話をしよう。
あのことは忘れもしないたぶん7月の何日かだったはずだ。
そう、我が家にゴキブリが出現したのだ。
ゴキブリ!ああなんという恐ろしい響きだろうか!叶うならば一生お目にかかることがないことを望んでいた。
今日はリクエスト通りそのゴキブリとの奮闘記を思い出せる限り記していきたい。

その日俺はドイツ語の勉強に追われていた。
人生ウェイウェイ早大文学部のメイン授業は第二外国語だ。週4回もあのくだらない言語を学ばねばならない。ドッホ!!(ドイツ語で違いますよォ!wみたいな意味)
ドイツ語の何が嫌って授業が何言ってっかわかんねえことだ。
俺は高校の頃の物理を思い出したよ。世界史の小テストでもいい。
世界史の小テストに関して説明すると、高3の頃、3年で文転した身としては全くわからず毎回白紙のまま「ンヒッヒーwなんもわかんねーしぼーっとしてるかw」とか言ってたらついに嶋津(担任の教師)にテスト中めちゃめちゃ怒られたことがあるのだ。
ドイツ語の授業中はあてられてもちろん何もわからないので教授のサポート的に言ってくれる言葉をただ繰り返すだけのマシーンになる。
うちのクラスの成績上位者はマジでくっそ真面目で、ドイツ愛が半端ない。
夏休みすでに短期留学に行ってきた山田花子に激似な女の子、激似花子は今日ドイツ人のアーティストがゲストで来たときにドイツ語でペラペラ質問しててマジにやべえと思った。
俺はイッヒとドッホしかわからない。
そんな状態でその日はドイツ語期末テスト前々日ぐらいだった。
さすがにやべえと思った俺は勉強しようと苦悶していた。
だが嫌いな勉強をすることが俺は大嫌いなのだ。嫌いな勉強をすることが嫌いすぎて受験では理系から文系に、文系から通信に、受験科目を三科目まで減らした。
行動で示しているあたり信憑性がすごい。
しかしそれはあくまでも逃げ道がある場合の逃げ道。そう、逃げ道はあってこその逃げ道なのだ。今回は逃げ道がない。
逃げ道がないときの人間の行動は二つだ。一つは全て諦めて放り投げる。もう一つは逆境無頼、覚悟を決めて死ぬ気で立ち向かう。
俺はその時後者を選んだ。俺マジでよくやった。
その時俺の敵はドイツ語以外にもう一人いた。そう、ゴキブリである。
勉強のためのエンジンをかけようと頑張って机に向かっていたその時、足元を黒い影が通った。
この先は思い出すだけで身の毛がよだつ。
部屋にゴキブリがいると思うだけで卒倒しそうになってしまったのでとりあえず俺は家を飛び出した。
気が動転して俺は松屋に逃げ込んだ。牛丼をやけ食いして頭を冷やして戦うことを決意した。
そして法螺貝をブオブオ吹きながらドン・キホーテに向かった。
ドン・キホーテ、それはなんでもそろって便利な、お店~である。ゴキブリホイホイやゴキジェットなども当然置いてあった。
それらの装備品を購入し戦線へと復帰した。

戦線に復帰してまず上官が発した命令はそれだった。
部屋に物が多い状態での討伐は人類にとって不利。またこれ以上敵の援軍を許さないためでもある。
シーツを広げた時その黒き悪魔は姿を見せた。
だが一生の不覚、ゴキジェットの開封が未だ成っていなかった俺は討伐に失敗。上官に顎の骨が砕けるまで正拳突きをされた。
その後俺はゴキブリホイホイを二つ設置し、廊下の扉に背後を守らせ、機を待った。
獰猛性、俊敏性、全てにおいて人類は彼らに劣る。だが集中力ならばどうか?俺は待ち続けた。
緊張で汗が滴る。DJ宅へ戦線離脱も考えた。だが人類の明日のため、ドイツ語の未来のために俺は待ち続けることを選んだ。
そんな時三度目の襲撃を受けた。
「うおおおおおおおおおおおおおお!!!」悲鳴という名の雄たけびをあげ、殺虫スプレーを存分に浴びせた。
しかし敵はその素早い動きで身を隠してしまった。
冷凍スプレーをメインウェポンに選択しなかった責任を痛感した上官は腹を切って自害した。
討伐は失敗に思われた。上官も口を閉ざしたままだった。
その後しばらく敵の襲撃を待ったが、音沙汰がないので痺れを切らした上官は敵の捜索を命じた。
その時の様子が録音テープに残っている。

俺「ザザ....こちら捜索部隊雲雀13、死体確認できず。これよりベッド枕元地帯への捜索に移る。」ティッシュをどける
 G「やあ」
俺「」きみっとなっつのおわっりしょうらいのゆめおおっきなきぼおわ~すれない♪

その後殺虫スプレーで追い討ちをかけ、ぐにゃぐにゃになった死体を割り箸でつまみ外へ放った。
かくして長い長い夜は明けた。
私たちは忘れてはならない。こうして今も私たちがこの部屋で安心して生活できることはあの日、この場所で戦った戦士たちのおかげであることを。

THE END